クレジットバブルとは。信用リスク、クレジットバブル崩壊から金融危機という言葉を良く聞くので

 最近「信用リスク」で金融危機に陥る、クレジットバブルが崩壊する危険性・・・という言葉をよく耳にします。そこでクレジットバブルとは何か、どのような危機が起きるのかまとめてみました。

クレジットバブル、信用リスクの発生と崩壊のメカニズム

「長期金融緩和で膨張する債務、クレジットバブルはいつどのように崩壊するのか(ソニーフィナンシャルホールディングスレポート)」(PDF)

クレジット=信用、バブル=泡。つまり何かを担保にして過剰に借金・債務(信用)を抱える事態。

クレジットバブルは金融緩和で起こる。低金利、マイナス金利政策により政府・民間企業・個人がお金を借りやすく借金を膨らませていく。金融緩和政策が継続される限り問題は起きないが…危機が訪れるのは出口(金融引き締め)の時。

インフレ対策など急激に利上げする局面で、金利が上昇し、いままで蓄積されていた膨大な債務がデフォルト(借金が返済できない)に直面する。そしてクレジットバブルが崩壊する。

コロナ後のインフレと長期にわたる金融緩和

「ブラックスワンの番人が警告、人類史上最悪のクレジットバブル」迫る(ブルームバーグ)

ユニバーサインベストメンツの最高投資責任者が「このクレジットバブルが崩壊すれば大惨事に市場は見舞われる」と警告。長期にわたる低金利より世界中で過剰な借り入れが起きてしまった。

つまりコロナ後のインフレ対応よる大幅な利上げ(金融引き締め)が起きると、信用リスク、そしてクレジットバブルが崩壊する危険性があるのでしょう。

リーマンショック時のクレジットバブル崩壊。

参考:クレジット・バブル崩壊の現実と世界経済への影響度(ロイターコラム)

↑この「サブプライム問題がクレジットバブル崩壊へのプロセスの恐れ」記事が書かれたのが2008年2月、そしてリーマンブラザーズ(リーマンショック)の破綻が2008年9月。

クレジットバブル発生の流れは「住宅価格の上昇を担保」に「低所得者に住宅ローン(信用・クレジット)」を貸し出したことがきっかけ。さらにそれを証券化して投資家に販売していった。

クレジットバブルが崩壊したのは、「住宅市場の悪化、不動産価格の下落」がきっかけ。サブプライムローンの延滞率(返済不能)が上がり、金融機関の融資が厳しくなり、経営破綻するという流れ。

日本の場合は

それでは日本の場合はどうかというと、

日本では長期にわたる日銀の金融緩和政策により、

「1200兆円にも及ぶ政府債務」「民間企業の債務、ゾンビ企業」「個人の住宅ローン借り入れ」

などの借金が信用バブルに相当するのでしょう。

低金利なので、

「政府はいくらでも国債発行できるし、日銀が間接的に買ってくれるし(財政ファイナンス?
?)」

「民間企業は低金利なので社債発行で借金を借り換えできるし」

「個人は低金利なので多額の住宅ローンを組むし(変動金利・ペアローンなど)」

とこのように膨大な債務を抱えていると私は考えています。

低金利政策がこのまま続けられれば問題は起きないかもしれないが、もしインフレ・利上げせざる得ない状況に追い込まれたときは悲惨な結果を招くのかなと予想。

クレジットバブルの問題点

信用リスクやクレジットバブルの危機を警告する専門家は多い・・・。だけどいつどこで債務のデフォルト危機の問題が表面化するのか誰にもわからない。

つまり事前の対策、対応が難しいとのこと。

※関連:インフレに強い資産「不動産&借金」の常識は誤りかもしれない件