農産物や肉類、乳製品を個人で海外輸出できるのか調べてみた

 個人や農家の方が農産物(野菜・果物)、肉類、乳製品等を手軽に海外へ輸出できたらビジネスチャンスになると思い、そのあたりの可能性(規制、条件など)を調査してみました。

国際郵便(EMS)を使う

まず初めに思いつくのが国際郵便(EMS)を利用する方法。

国際郵便には「全世界共通で送れない品目」と「国よって送れない品目」があります。

野菜・果物・肉類」は国によって送れない品目に指定されていました。各国により輸入条件が厳しい物、検疫が必須の物など事情が異なるようです。

実際に国ごとの禁止品目を「国際郵便条件」以下サイトで検索できます。

国際郵便条件

郵便物を送る際、世界各国ごとに輸出禁止されている品目を調べることができます。

中国の場合

  • 植物(お米・果物・野菜):条件付きで許可(原産国検疫官の証明書添付)

韓国の場合

  • 果物・野菜:条件付きで許可(梅・グレープフルーツなどは禁止)
  • 畜産物:禁止(肉類、豚肉、鶏肉、ソーセージ、乳製品)

台湾の場合

  • 肉類:輸入禁止
  • 野菜・果物:輸入禁止
  • お米:条件付きで許可
  • きのこ:条件付きで許可

香港の場合

  • 植物(穀類・果物・野菜):条件付きで許可
  • 冷蔵、冷凍肉(牛肉、豚肉):条件付き許可(関係許可証が必要)

シンガポールの場合

  • 牛乳(脱脂牛乳):禁止
  • 果物&野菜:条件付き許可(少量の場合は関係当局の許可必要)
  • 海産物:条件付き許可(事前に関係当局の許可必要)
  • 肉類(牛肉・豚肉):条件付き許可(個人用に限り5KGまで。農林水産省の動物検疫所で輸出検疫証明書必要)

タイの場合

  • 肉:禁止
  • お米:条件付き許可(研究目的のみ可)。加工された米製品は輸入可能。
  • 植物(果物・野菜):条件付き許可

オーストラリアの場合

  • 果物&野菜:輸入禁止(すべての野菜、果物製品)
  • 肉、肉製品:輸入禁止
  • 乳製品、卵:輸入禁止

米国の場合

  • 牛肉製品:禁止
  • 植物(米・果物・野菜):条件付き許可
以上です。国ごとに条件は様々ですが、肉・野菜・果物類は病原菌や害虫のリスクがあり厳しいようです。

「条件付き許可」のケースでは「最寄りの植物防疫所にお問い合わせください」と掲載されていたのでURLを貼っておきます。

植物防疫所

輸出関連情報

さらに輸出関連情報には野菜、果物等を郵便物として輸出する条件が見られます。

各国ごとの野菜、果物の検疫条件一覧(郵便物)

具体的な果物と野菜の種類ごとに輸出できる品目、できない品目が確認できます。
例えば、アジアだと「台湾、中国、タイ、フィリピン、ベトナム」は輸入条件厳しく、逆に「香港、シンガポール、マレーシア」は緩い印象です。


その他役立ちそうな情報、

農林水産物・食品の輸出支援

JETROが提供する農産物、食品を輸出支援するサイト。国別に品目の規制をチェックすることが可能。

農林水産省(植物検疫に関する情報)

農産物の輸出促進関係の情報を得ることができます。外国へ輸出するさいの検疫条件、農産物輸出に向けた支援情報。
実際に海外へ送った方、送ろうとした方の声です。





皆さんの声を聴く限りだと個人で野菜果物を輸出するのは簡単ではないようです。検疫所で検査証明書など様々な書類を添付してようやく許可されるレベルです。