【飲食業界】客や従業員のSNS炎上(不適切投稿)防止対策を考える

最近スシローや串カツ田中など、飲食店での客&従業員のSNS投稿から炎上し、店舗経営に大打撃を受ける事件が多数発生しています。今回それらを未然に防ぐ方法を考えてみました。

従業員の投稿が炎上するパターンの特徴

まず店舗で働く社員(パート、アルバイト含む)の投稿を原因とするものから。
パターンは、
  • 商品(食品)の悪ふざけ投稿が炎上
  • 社内不正(パワハラ、セクハラ、不衛生管理など)の告発が炎上
の2種類。前者は従業員の問題、後者は会社組織の体質の問題。

現場で店舗マニュアルは守られない前提

また基本的に本部が作成したマニュアル・ルールを100%順守維持するのは難しいという問題もあり、最初は守られていても仕事の慣れから次第に緩慢になる。

理由は、
  • 本部と現場との仕事のギャップ(多忙、効率性)
  • 同じ作業繰り返しによるヒューマンエラー
  • 工程、仕事慣れによるルール(決まりごと)崩壊
など。毎日同じ職場、同じ仲間で仕事していると緊張感がなくなるわけで、これら小さなモラル崩壊が積み重なった結果が「SNS炎上」として世間一般に晒されるのだと思われます。

従業員によるSNS炎上対策

それら社員による「モラル崩壊→SNS炎上」を防ぐ対応策を考えてみました。主に6通り。

店長を定期的にローテーションさせる

チェーン店の場合、店長を定期的に他店舗へ移動(ローテンション)させる。店長が変わることで「前店長の不適切行為はないか」「現場のルールが守られているか」を把握する。また人間関係(上司)がリセットされるので緊張感が生まれる。

従業員が不正を告発しやすい環境をつくる

本部に独立した第三者機関を設置し、誰(パート、アルバイト)でも匿名で不正を告発しやすい状況をつくる。

キッチンにAI監視カメラを設置する

(従業員の了解を得た上で)厨房内にAI監視カメラを設置し、問題行動がないか把握する。

キッチンをライブ配信する

厨房内をYoutube等でライブ配信し一般公開する。インターネットに公開されることで現場は緊張感を保つことができる。

キッチンをガラス張り(公開)にする

店舗の外&飲食スペースと厨房の境をなくして、調理をオープン(見える化)にする。「外から見られている厨房」を意識することで不祥事の防止、また従業員の働くモチベーションに繋がる。

パート、アルバイト採用時に警告(教育)する

パート・アルバイトを採用するときに「悪ふざけ投稿」をした結果どうなるのか、被害の損賠賠償、その後に及ぼす人生への影響など動画教材を使って啓発する。


続いて迷惑客による炎上対策について考えます。

迷惑動画の投稿者と特徴

所謂、客テロと呼ばれる店内での悪ふざけ動画を投稿する迷惑客の特徴がこちら、

  • 若者が多い
  • 男性が多い(女性は一部)
  • 常識、判断力がない
友人内で共有していた動画が外部に流出してしまったもの、意図的に炎上狙い(アクセス数)で投稿するものなど。

これらの若年層は幼く精神的に未熟なので想像力がありません。皆さんの若い頃を思い出してみてください。「悪いこと(悪ふざけ)」が「カッコいい」と感じる時期(思春期)があったと思います。
客の常識(モラル)に訴える対策だけで迷惑投稿を100%防ぐのは困難なのでしょう。(そもそも良識があれば迷惑行為しない)

客のSNS炎上対策

そこでお客による炎上を事前に防ぐ方法について、考えられる対応策を挙げてみました。

調味料などを客ごとに提供する

「悪ふざけ、いたずら」のターゲットにされやすいテーブル備え付けの調味料、食器類を撤去。客ごとに小分けした調味料を提供する。問題は従業員の負担及びコスト増。

店内撮影、SNSでの投稿を禁止する

店内での撮影を一切禁止する。

※撮影禁止は非推奨

口コミサイト、SNSでのお店の宣伝は必須で、顧客の99.9%はお店の評判に貢献してくれます。0.1%リスクのために撮影禁止とするのは合理的ではないと思われます。「写真付きリアルな口コミ」がないと集客に影響出るはず。

店内をライブ配信する

(お客の了解を得た上で)店内の飲食スペースをインターネットでライブ配信する。ライブ配信中ステッカーを店内に貼り、公開(見られている)を意識させる。

AI監視カメラを設置する

(AIカメラ設置を知らせた上で)テーブル席ごとにAIカメラを設置し、問題行動がないか人工知能で監視する。

座席テーブルに注意事項を貼る

当店での「迷惑行為対応方針(法的手段)」や「過去に発生した具体例(刑事・民事)とその結末」を注意喚起する張り紙を置く。

以上5通りの防止策です。

  • 物理的に迷惑行為できなくすること
  • 周囲から見られていること
の仕組みを作るのがポイントかなと。